桐朋学園芸術短期大学 GUIDE 2024
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ProfileProfile[教授陣の紹介(2023年度)]作家・演出家。主な作品に「ベター・ハーフ」「天使は瞳を閉じて」。主な著作に「演技と演出のレッスン」。88年紀伊國屋演劇賞、91年ゴールデンアロー演劇賞、95年岸田國士戯曲賞、09年読売文学賞戯曲・シナリオ賞受賞。プロの俳優になることだけが唯一の目標ではないと思ってます。もちろん、俳優として生活できるようになれば幸福ですが、そのためには、血の出るような努力や強い勇気、溢れる好奇心などが必要なだけではなく、偶然の出会いやオファーという運と呼ばれる不確定な要素も重要だからです。本学では「表現」ということを学ぶことで、人間同士の真のコミュニケイションを身につけることができればひとつの成功ではないかと僕は考えています。デジタルの時代になればなるほど、直接的なコミュニケイションが不得手な人間が多くなってきます。そういう時代に、素敵な「表現」を獲得し、人間と交流できる力を身につけることは若者にとって将来、大きな財産になると思うのです。20 Toho Gakuen College of Drama and Musicニコラス・バーター 名誉教授/演出福田善之 名誉教授/劇作・演出主要作品「長い墓標の列」「真田風雲録」「壁の中の妖精」「妖精たちの砦-焼跡のピーターパン」「私の下町(三部作)」「ワーグナー家の女」「虎よ、虎よ!」。93年紀伊國屋演劇賞、94年読売文学賞、96年芸術祭演劇部門大賞、01年読売演劇大賞優秀演出家賞、紫綬褒章。07年シナリオ作協シナリオ功労賞など。ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー、ユニコーン・シアターを経て、93年より07年まで王立演劇アカデミー(RADA)校長。82年ドラマ・マガジン「最優秀青年演劇賞」受賞。日本での演出作品に「ダウト」、劇団昴「ジュリアス・シーザー」「隣で浮気?」他。上海戯劇学院でも演出している。井上理惠 名誉教授/演劇学・演劇史・戯曲研究佐藤信 特別招聘教授/演出家サンフランシスコ州立大学芸術学部演劇学科卒。company ma主宰。児童劇から人形劇、古典から現代劇、市民劇から国際的コラボレーションまで様々な形態の舞台芸術を演出する。東京藝術大学非常勤講師、東京都立芸術総合高等学校特別専門講師も務める。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。日本演劇学会副会長。ロンドン大学 SOAS visiting fellow(97)。『近代演劇の扉をあける』で河竹賞受賞。単著『久保栄の世界』『菊田一夫の仕事』『川上音二郎と貞奴』。共著『木下順二の世界』『つかこうへいの世界』『宝塚の21世紀』『島村抱月の世界』他。劇団黒テント演出部。1960年代からの小劇場運動の担い手のひとりとして、70年から20年間、全国120都市におよぶ移動公演を行う。以後、演劇、オペラ、糸操り人形芝居など幅広い分野の舞台演出の他、演劇と社会の境界をめぐる発言と実践を続ける。個人劇団「鴎座」主宰。民間アートセンター「若葉町ウォーフ」代表。演劇を学ぶということ、それはつまり人間を学ぶということだと思います。様々な個性とともに一つの作品を作り上げていく。主体性を持って自ら思考し行動する。社会で起きていることに目を向け、その社会で自分は何を伝えていきたいのかを想像し作品創造をする。そして様々な声に耳を傾ける。演劇を行うためには自分、他者(観客)、そして社会と向き合わなければならないのです、頭と心、そしてからだを動かして。これはなかなか大変な作業です。けれどだからこそ得るものも大きいです。それは何か。「感動」です。お互いの成果に感動する。仲間たちと共同創造を成し遂げたことに感動する。そして何よりも、自分たちの作品創造を通して、観客に感動を与える。こうした体験は一生モノです。生身の人間同士でしか起きえない奇跡、それが演劇です。信太美奈 特別招聘教授/ミュージカル俳優・ヴォイストレーナー国立音楽大学卒業。藤原歌劇団での活動と同時期に「World Standard」「Everything play」のヴォーカルとして細野晴臣氏、牧村憲一氏プロデュースにより、日本、欧米でアルバム発売。舞台出演、映画音楽、CM音楽、ミュージカル演出・歌唱指導、新人プロデュース、イベントオーガナイザー。永井愛 特別招聘教授/劇作家・演出家二兎社主宰。主な作品に「ザ・空気」「ザ・空気ver.2」「ザ・空気ver.3」「歌わせたい男たち」「こんにちは、母さん」「ら抜きの殺意」など。鶴屋南北戯曲賞・岸田國士戯曲賞等受賞。教員紹介「一流」の表現者からのMessage鴻上尚史 名誉教授「表現」を学んで、人間同士の真のコミュニケイションを大谷賢治郎 特任准教授演劇とは想像をして、創造をすること。まさに「生きる」ことを学ぶことです。未知なる未来へ!

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