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イベントレポート

芸術科演劇専攻50期 ミュージカルコース卒業公演 『ヴェローナ物語』


『ヴェローナ物語』
作・作詞:横山由和 作曲・編曲:二本柳一明 演出:宮崎真子
2月15日(水)・16日(木)に俳優座劇場にて、演劇専攻ミュージカルコース50期卒業公演として、
ミュージカル『ヴェローナ物語』が上演されました。

イベントレポート

2月15日(水)・16日(木)の2日間にわたって、芸術科演劇専攻ミュージカルコース50期生による卒業公演『ヴェローナ物語』が、宮崎真子(演劇専攻教授)の演出のもと、六本木俳優座劇場にて上演されました。プレイボーイの代名詞である「ドン・ファン」=「ドン・ジュアン」が主人公となって、悲劇的な最後を遂げなければならないはずの、ロミオとジュリエットを救うという愉快で痛快な物語をミュージカル作品として完成させました。

 物語は親の政略で結婚させられそうになったドン・ジュアンが、それを逃れるために美女探しの旅に出るところから始まります。お付きのスガナレルを従えて、いざ出発という時、フィアンセのジュリアンが現れて、結婚祝いのプレゼントを探す旅と大嘘をつくドン・ジュアン。しかし、怪しいと思ったジュリアンは男装し、二人の男を追いかけます。

 彼らがたどり着いたのが「ロミオとジュリエット」が住む街、ヴェローナ。ここでドン・ジュアンはマザコンで勇気のない引っ込み思案のロミオ少年の味方に、そしてジュリアンはお転婆でおませさんなジュリエットの味方となり、婚約者同士は敵同士になります。
 そして、ロミオとジュリエットの非業の死が避けられない運命となって劇は進行していくのですが、これは「ヴェローナ物語」。ドン・ジュアンの機転で、ロミオとジュリエットは結ばれ、そのことでフィアンセ、ジュリアンの本当の美しさに気づいたドン・ジュアンたちも結ばれます。

学生たちの真剣さと、訓練された歌声とダンスが説得力を持たせる、心温まるミュージカルに仕上がっていました。上演時間はあっという間の2時間30分。夢のように華やかな時間が過ぎたかと思えば、早くも多くの学生たちは卒業です。この上演が彼らの記憶にどのような形で残り、どのような具合に血となり肉となるのでしょうか。高まった興奮、それが最高潮を迎えたかと思えば突然そのあと、虚構の世界の舞台は消えます、毎回卒業公演を迎えるたびに、はかなさと残していく印象の強さに圧倒されます。

だからこそ、この卒業公演でそれぞれの生徒はこの作品を通して、さまざまなことを学びました。もちろん、稽古にとても懸命に取り組みました。そして、まだまだ足りないところをそれぞれが学んだことでしょう。また、単に楽しい、といったミュージカルのイメージを覆す本作を通して、学生たちは生きるとはなにか、という大きなテーマについても考えたのではないでしょうか。

本作に関する批評

井上理恵先生blog

井上理恵の演劇時評

本学教授:井上理恵先生のblog「井上理恵の演劇時評」に、本作品に関する批評が掲載されています。本公演ならではの魅力や作品に関する解説等を丁寧に書いてくださっているので、ぜひご覧ください。

井上先生blog 『井上理恵の演劇時評』

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