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イベントレポート

芸術科演劇専攻2年(53期) ミュージカルコース試演会 『青の砦』


『青の砦』
原案・脚色・作詞・振付・演出:大塚幸太 脚本・作詞:葵日向子 音楽:小澤時史
11月23日(土)・11月24日(日) 芸術科演劇専攻ミュージカルコース試演会『青の砦』を上演しました。

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レポート

2019年11月23・24日に芸術科演劇専攻ミュージカルコース試演会(上演実習)として『青の砦』を上演しました。1960年後半から激化した学生運動。1969年の安田講堂事件を舞台に、全共闘はじめ運動に反対する学生達など、この激動の時代を生きた若者達の葛藤と死闘を描いた衝撃的作品。原案・脚本・演出・振付を手掛けたのは本学の特任講師である大塚幸太氏。作曲は小澤時史氏・小林成宇氏、脚本に葵日向子、編曲に勝守理氏(他)によって生まれたオリジナルミュージカルです。

学生運動に参加する学生達を軸に、それに反対する音大生や集団就職で東京に来た者に焦点を当てて、混じり合うことのないお互いの思想が交差し、理想と現実の狭間で自分達の、日本の未来像を熱い情熱を持って追い求め生きた人々のこの物語には、どこか殺伐として冷めたような現代社会や学生達に向けられたメッセージがあり、演じた学生一人一人が現実に起きたこの過去を手探りで紐解き、当時の学生達の想いと向き合い、あの時の熱量を表現するということは彼らにとって大きな学びとなったに違いありません。時代を超えて、激動の時代への思いを馳せながら演じる彼らの姿には確かな熱量と生命力を肌で感じることが出来ました。
今回製作された楽曲には海外からのアレンジャーも参加し、独創的でクオリティの高さがうかがえた。奥行きがあり高く階段状に組まれた圧倒的な舞台美術に劇中終盤でバリケードを建てた安田講堂での機動隊と衝突する場面では、連続的に緊迫感ある音楽の中、切迫感ある演技と歌声に息をのんだ。そしてエンディングでは学生達の自信と達成感に満ちた清々しい顔がとても印象的だった。完全オリジナルミュージカルとして本学で生まれた本作品は稀に見る観客動員数となり新たな1ページを刻んだ公演となった。

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