東京演劇大学連盟サマースクール2022
初日の説明会のひとこま。今回のスクールのテーマは「ジャーニー」ーー講師の先生方が自分にとってのジャーニーについて語り、参加者を池袋の「一人ジャーニー」に送り出します。
今年はコロナ禍ではありましたが、約50名の学生が東京芸術劇場に集って、無事に「スクール」としてのワークショップを開催することができました。スクールの内容は演技、ダンス、舞台美術、衣裳の4つの専門講義と「ジャーニー」をテーマにした創作。演技、空間美術、ダンスなどさまざまな形でパフォーミングアーツを学ぶ学生たちが、大学や専門分野を越えて出会い、わずか1日強でともに作品を創りました。他大学の先生の授業を受けることもできて、新鮮な気づきも。3日間という短い日程ではありましたが、かけがえのない濃密な時間となりました。
糸井幸之助先生(多摩美術大学)による演技の専門講義
オノマトペで池袋のサウンドスケープを作るワークショップ
木佐貫邦子先生(桜美林大学)によるダンスの専門講義
エクササイズから池袋の風景を作る即興へ。即興の後は感想を話し合いました。
加納豊美先生(多摩美術大学)による衣裳の専門講義
「調べた芸術であれ」や「ありあわせ」という言葉はすぐに創作に活かされました。
二村周作先生(玉川大学)による舞台美術の専門講義
創作のプロセスやアイデアの出し方など、短い時間でたっぷり。絵も描きました!
スケッチブックを手に一人で1時間、劇場内&劇場外へジャーニーへ。気になることを(スマホではなく)スケッチブックに絵や文字で書き留めます。ランチのあとにはプレゼンが待っています!
プレゼンに慣れていない学生もたくさん。学生からは緊張しながらも楽しんだという声も。他の学生の話を聞くのもエキサイティング!
参加者たちは6つの大学混合チームに分かれ、限られた時間と材料、さまざまな制限の中で、それぞれに議論や実験を重ね、作品を作り発表します。
二村先生と助手の伊従珠乃(いおり・じゅの)さんも感心したりアドバイスしたり手伝ったり
容赦なく迫りくる時間…扉の向こうで松山立先生が腕時計を睨んでいる
いよいよほぼぶっつけ本番の発表会へ。
一人ひとりのジャーニーがさまざまに融合して6つの舞台がシンフォニースペースに出現。
発表では舞台の設置から撤去まですべて見せます。
クラフト紙は時に町となり…
衣裳の材料あるいは象徴的な小道具となり…
テント芝居を彷彿とさせるような小屋にもなります
観客にどこに座ってもらうかもシンフォニースペースでの上演ならではの大事な演出
「自由と不自由」と書かれている。
台詞にもこだわった力作
アリスはウサギを追いかけてヘソの穴の中へ…。
後ろのカーテンも使いよう
空気をはらませた構造物からの展開
空間の変化や衣裳も楽しい
発表会終了後は講師の先生方や藤崎周平先生(演大連代表理事/日本大学)からの講評と参加学生からの感想大会を行い、またどこかで会えることを願いつつ解散へ。
充実の3日間でした!