専攻科 試演会『きゃんと、すたんどみー、なう。』
専攻科 試演会『きゃんと、すたんどみー、なう。』
作:伊藤毅
演出:大谷賢治郎
2023年6月17日~18日まで専攻科演劇専攻の試演会が上演されました。
専攻科の1年生(大学3年生に該当する学年)にとっては初の試演会になります。
短期大学を卒業して、認定専攻科生となって、気持ちも新たにしての挑戦です。
三人姉妹が住む一軒家。
長女は知的障がいを持っている。
次女が結婚を機に引越しすることに。両親はもういない。
これは その引越しの日に繰り広げられる
その家族と彼らを取り囲む人々の物語。
作:伊藤毅
演出:大谷賢治郎
2023年6月17日~18日まで専攻科演劇専攻の試演会が上演されました。
専攻科の1年生(大学3年生に該当する学年)にとっては初の試演会になります。
短期大学を卒業して、認定専攻科生となって、気持ちも新たにしての挑戦です。
三人姉妹が住む一軒家。
長女は知的障がいを持っている。
次女が結婚を機に引越しすることに。両親はもういない。
これは その引越しの日に繰り広げられる
その家族と彼らを取り囲む人々の物語。
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イベントレポート
今回の作品は、4つのプロダクションとして上演されました。学生たちは、ひとつの役柄だけのシングルキャストとして出演するわけではなく、別のプロダクションでは、役柄も変えて出演します。自身の役が、別のチームではどのように演じられるのか。もしくは自身ならばどのように演じるのか。見比べて、自身の演技へ活かして、切磋琢磨する姿がありました。
ある一家の引っ越しという1日の出来事。それだけといえば、それだけの話かもしれません。しかし、そこに集う人々には、障がいをもつもの、その子とともに生きている姉妹、引越し業者の人々、それぞれの関係のなかで、ふとしたことで生まれる、それぞれの時間があります。障がいを持つものの面倒をだれがみるのか、亡くなった母親の遺した思い、それぞれの思いは、ふだんならば気にもとめない日常のなかに流し込みながら生きていることかもしれません。ふとした瞬間に自身の秘めている思いに気づくことが、この舞台では描かれます。
四方を客席に囲まれて、中央には小道具しかないシンプルな舞台。どこからも見られる視点の中で、じっくりと、ゆっくり、着実に、誠実に、懸命に演じる学生たちの姿には、障がい者を演じること、障がい者を演劇でとりあげること、インクルーシブという一言で簡単にくくられないような家族の思いを描こうとしたことが読み取れます。また障がい者を演じることとはなにか、という現代の重要なテーマも踏まえながら、それでも演技することの力強い意思が感じられました。