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大学案内

2013年度 第12号 藤間希穂


2013年12月24日 火曜日
演劇専攻/藤間希穂(非常勤講師)

桐朋における日舞授業の役割

  • 表現者として「唯一無二」の存在であることの認識
  • 『仕事をする者(プロフェッショナル)』としての心得とマナー
  • 日本人としての価値観を見出し研磨する気付き、手法
  • 古典芸能を通し、表現者としての説得力を増す実力作り
  • 舞台に立つこと、人前に出ることの意味を具体的に学び体現
上記をテーマに1年生後期から2年生前期にかけて座学・実技を学びます。

座学では基本的な礼儀作法から表現者としての礼儀作法、価値の見出し方、計画・継続の手法、など人間力を高める独自テキストを使い学びます。また「表現者の知恵袋」という小冊子を用意し、現場で必要となる知識や振舞、オーディション対策の勉強をします。
実技では藤間流流舞「松」をはじめ様々な練習曲に挑戦して行きますが、重要視していることは2つ。
1つ目は体のどの筋肉を使うか認識していただくこと。真っ直ぐ立つ、座る、構える、お辞儀するなど通常所作でも身に付くまでに時間がかかります。顔の筋肉から体の筋肉まで、どのような使い方をすれば自分がどんな表現をするか徹底的に検証して頂きます。2つ目は情景描写と心理描写の表現の徹底。歌詞を読み込み、曲を聴きこみ、古典の決まった形や間合いの中でご自身が何を表現すべきかを考え、表現していただくことです。細かい着付け、ヘアメイク指導や表情作り、所作指導を毎回行うこともあり、心身ともに洗練されていく姿を見るのが、私の楽しみでもあります。
そして、2年生の夏には実技公開試験があります。1つの演目を皆で作り上げていく手法や心持ちを学び、演者としてお客様に満足していただくことを念頭に奮闘します。

舞台は孤独と圧力との戦いです。それを支えるのは日々のお稽古。緊張を集中力に変えるかプレッシャーにしてしまうかは、ご自身の過ごし方に秘訣があります。日本舞踊を通じ、表現者として、日本人として、人間として大きく成長していただくのが本授業の目的です。

藤間希穂(舞踊家)プロフィール

1973年東京都生まれ。3歳より人間国宝藤間藤子師に師事。お茶の水女子大学付属高等学校卒業後、日本大学芸術学部入学、卒業。国立劇場等にて「将門」「連獅子」「蜘蛛の拍子舞」等約40回の古典舞台主演歴。2004年アメリカ合衆国シアトル市「Cherry Festival」招聘(米国日本領事館主催)。劇団ひまわり大阪主催「踊初め」約10年総合演出、武蔵野音楽大学武踏会主催「こころ」みなとみらいホールにて日本舞踊演出。現在は、桐朋学園短期大学、武蔵野音楽大学武踊会、劇団ひまわり日本舞踊講師、よしもと総合芸能学院(NSC)タレントコース、お笑いコース所作礼儀講師。日本舞踊藤間流師範、全日本マナー検定協会マナーアドバイザー、長沼静きもの学院きもの講師1級資格保有。

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