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2013年度 第14号 林絵理


2014年1月8日 水曜日
演劇専攻/林絵理(非常勤講師)

呼吸する音、生きている音楽

「どうしてミュージカルコースを選んだの?」
大抵の学生が確固たる理由を述べることが出来ない。

「楽譜読めない人?」
半分くらいが手を上げる。

「腹式呼吸って知ってる?」と私。
「はい!知ってまーす!」と学生。

「じゃ、教えて」と私。
「お腹を動かしてお腹に息を入れて」と学生。
「Oh!My God! 息はお腹には入らない、肺にしか入らないのだ。」と私。

「横隔膜を動かして・・・」と他の学生。
よし、いい感じになってきたかな。

「じゃ、横隔膜って何処にどう付いていてどう動かしているの?」学生撃沈。正確に答えられる学生ほぼ毎回ゼロに等しい。そして解剖図を見せる私。

「じゃ、歌ってみたい歌は?」
「・・・(し~~~ん)」。
私「・・・唖然」。

でも、歌は大好き、上手になりたい、ミュージカルの舞台に立ちたい。
「やりたいこと」「なりたいもの」を手にする為に必要なことで知らないこと沢山あるね。頭で覚えること、体で覚えること、五感を駆使して感じること、たくましい想像力を働かせること。

それを「must to do(know)」ではなく「want to do(know)」になる授業。
そして学生と私の7人8脚は続く。

林絵理 プロフィール

武蔵野音楽大学ピアノ専攻科卒業。舞台を中心にピアニスト、歌唱指導、ボイストレーナー、音楽監督、作曲家として数々のミュージカル、コンサート等で活躍中。
「呼吸する音、生きている音楽」を目指し日々奮闘中。
またその指導力では高い評価を得ており後進の指導、市民ミュージカル等地域での音楽活動にも力を注いでいる。また書き上げるメロディーは多くの人たちから支持を得ている。

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